ストップ・メイキング・センス Stop Making Sense
「マシュー・バーニー展」の感想をぼちぼちと書いてみます。
今回公開されたムービーは「拘束のドローイング9」ですが、展示会はこれまで発表された拘束のドローイングシリーズからの寄せ集めになっていました(もちろんメインは「9」からでしたが)。
「拘束のドローイング」というタイトルから判るとおり体を器具で拘束したり、体に制限を加えて(バーベルに筆記具を取り付けたり)ドローイングを行うといったものです。制作された絵画(?)や道具が展示してありました。これだけだと「ふーん、そうなの」という印象しか持てませんでしたが、同時に制作時の映像がモニターに映されていて納得です。その映像を観てまず浮かんでくる感想は「どうしてそんなことするの」とか「それに意味はあるの」とか、まぁ、ありがちなものでした。というのもマシュー・バーニーが非常に滑稽でモニターの中の彼はお笑い番組の罰ゲームを受けているようにも見えたからです。
また、クレマスターシリーズから(?)の獣人様の映像は造形の美しさを感じる一方で恐ろしさや嫌悪感を感じました。いわゆる「きもちわるい」です。マシュー・バーニーが生み出した彼らは理由がなくただ存在し、目的もなくただ動いているからです。
そういう感想は浮かんできましたが、それは自分の目の前にある作品をなんとか分かりやすい言葉にしないと不安だったからかもしれません。展示されている作品を観ていくことによって、私には何かもやもやとした得体の知れない感情がわき上がってきて、落ち着かない気持ちにさせられたのです。そして私が観たモノ、そして生まれてきた感情を私の脳のどこに納めればよいのかわからなくなったのです。
混乱と不安(と多少の笑い)を与えてくれる展覧会です。
物事に意味を見いだすことに慣れてしまったヒト、何事にも理由を求めるヒトによく効きます。
映画についてはまた後日に。
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