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2005年8月22日 (月)

セルマソングス Selmasongs

getsmart0086さんのブログでビョークの「Selmasongs」について記述がありましたので私も少し。
私にとって映画はトゥー・マッチだったのですが(傑作かどうかは判りませんが、問題作であることは間違いなさそうです)、アルバムは大好きです。そうはいっても映画を見た後はとてもショックでしばらくこのアルバムを聴くことができませんでしたけど。あまりに救いのない終わり方でしたからねぇ。

この映画の撮影中、ラース・フォン・トリアー監督は、セルマになりきったビョークを精神的に追いつめるような演出方法をとったということですが(ビョークが撮影現場から逃げ出したこともあったそうです)、二人のぎりぎりのせめぎ合いの中からこの映画が生まれてきたのでしょう。

getsmart0086さんの文章から引用です。
”ドグマ95(ハリウッド映画などのように過度に演出された作品に対するアンチテーゼとして、映画を作る際の制限事項を提唱したもの。その中に背景で流れている以外の音楽を使ってはいけないという項目もある)を提唱したラース・フォン・トリアー監督の作品のサントラであるならば、ここはやはり劇中で使われるものじゃないといけないと思う。”
確かに納得です。ファンとしては「My Favorite Things」や「最後から2番目の歌 Next To Last Song」もアルバムには収録してほしいところです。
しかし、私は音楽のプロフェッショナルとしてのビョークがそれらの曲の収録を許さなかったということではないかなと解釈しています。演技者としてのビョークは監督からの要求を受け入れるだけで精一杯だった(というかキャパシティを超えていた?)のでしょうが、ミュージシャンでありアーティストであるビョークとしては監督の要求をそのままアルバムの中に取り入れることはできなかったのでしょう。おそらくビョーク自身が収録されていない楽曲に関しては没にしたのだと思います(楽曲のクオリティなのかアルバム全体の流れを考慮してなのかわかりませんけど)。そのためかは判りませんが、このアルバム自体は時間的にはとっても短いですが中身は充実していてサウンドトラックという前提(言い訳)がなくても、映像が無くても、素晴らしい出来だと思います。
ただ是非アルバムで聴いてみたいというのもファンの心理ではありますよね。数年後にデラックス・エディションとして発売されればいいのですけど。

bjork

2000年9月号のCut誌のビョークインタビューにこんなことが書いてありました。以下引用です。

ーその、まさに彼女が首を吊られる瞬間子供のために歌っていた曲は "ネクスト・トゥ・ラスト・ソング" と名付けられてるんですが。映画中の歌のシーンはすべてミュージカル仕立てなのにあれだけは全く違うアングルで撮られていて、殆どドキュメンタリーのようです。アルバム「セルマソングス」にも収録されていませんし、あの歌だけはやはり非常に特別だということでしょうか。
「映画を通してずっと、ファンタジーと現実が平行して流れてるでしょ。二つ、別世界よね。でもあの歌ではじめて、二つの世界が一緒になる。彼女が歌う歌ではじめて・・・・彼女が見聞きしているものが、他の人にも見えるし聞こえる。だから彼女は勝ったっていうことなの。ひとつになったでしょ。息子のためにやったんだってことが伝わるでしょ」

このアルバムに収録されなかった曲は、映像と一体でないとうまく表現されないと判断されたからはずされたのでしょうか。

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コメント

TB&ブログ紹介ありがとうございました。
「Next To Last Song」、すっかり忘れてました。あのシーンは、生から死への転換を嫌と言うほど見せつけられますよね。たった今までそこに存在していた生命が一瞬のうちに消えてしまう。あの曲は演出上非常に効果的でしたね。
久々に映画を観たくなってきました。

投稿: getsmart0086 | 2005年8月23日 (火) 00時39分

この映画を見る事は私には辛すぎて。
映画館でしばらく席から立てなかった記憶がある。
奇跡の海もどうしてもしっくりはまり込めませんでした。
でも、どーしても気になる監督なんです。
絶対に、作品を見ると後悔するのを判っていて見てしまう。
そう言う事もあっても良いのでしょうね。

結局、奇跡の海は70年代ロック(DavidBowie筆頭)が
かかっているので好きな映画ではあります。
ダンサー~も同様(映画の中のMy Favorite Thingsは最高だと思ってます)。
でも、これだけ何かを語ることが好きな私(苦笑)が、
この映画に関してはどーしても語れないのですわ。
困った困った。

投稿: KIN | 2005年8月24日 (水) 19時46分

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Selma Songs 一昨日、通勤車の中でビョークが主演した映画「ダンサー・イン・ザ・ダーク」の事を色々考えていた。その時に、かけていたCDがジョニ・ミッチェルの『Blue』。そうすると2曲目の「My Old Man」で「He's a dancer in the dark.♪」という歌詞が流れてきた。あまりにも偶然だったので、信号で止まっている間に歌詞カードを確認してみたが、やはりそう歌ってい... [続きを読む]

受信: 2005年8月23日 (火) 00時40分

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