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2006年5月16日 (火)

メイキング・フリッピー・フロッピー Making Flippy Floppy

Talking Headsのリマスター再発シリーズ、しばらく休んでいましたが再開です。

これまではデビューアルバムの「77」から「Remain In Light」まで紹介してきましたが、今回は

「Speaking In Tongues」

Dscf1608

です。

これまで再開できなかったのは、このアルバムが手に入らなかったからなのです。タワーレコードで直接注文しようとすると「Speaking In Tongues」だけカタログにない、などと言われてしまうのです。その他のリマスターアルバムはあるというのに、ですよ。
2つの店舗で同じ返事だったのでホントにタワレコのカタログに無かったんでしょうね。何かの手違いだとは思うのですが。

そういうわけど、アマゾンから手に入れました。初めからそうすれば良かったんですよね。

で、このアルバムなのですが、久しぶりに聴いてみると、いやー、聴きやすい。
というか割と普通なんですよ。
ファンクでポップ。バーンさんも普通に歌ってるし(声はやっぱり変だけど)。
でも今聴くとちょっと物足りない感じもするんですよね。当時は大好きでどちらかというとHeadsのアルバムでは一番よく聴いたアルバムなんですけど。

当時の評価はまぁ悪くはなかったと思うけど、「Remain In Light」の後がこれかよ、みたいな見方もあったなぁ。
イーノが抜けた後だからしょうがないよなぁ、みたいな世間の雰囲気もありましたね。

確かに「Remain In Light」でTalking Headsは”上がり”で、解散する、という道もあったんだと思うんです(各メンバーのソロ活動が活発になったのもこの時期でしたね)。というのも「Remain In Light」があまりにも衝撃作であったですし、次の一手が見えなかったというのもあったんではないかなぁ。

同時にその頃から、イーノが自分の名前もメンバーとしてクレジットするようにごねた、とか、メンバー間で不協和音が聞こえてきたとか、いろいろ噂があがるようになりました(真偽は定かではありません)。

Talking Headsの一番初めのベスト盤「Sand In The Vaseline」では、最も多い質問、としてこのような一節があります。

イーノはどんな人でしたか?

かっこよくて、いいアイデアを持ってて、正真正銘僕たちの曲作りに情熱を持ってた。彼は、多くのホットなロックン・ロール・プロデューサーたちと違ってそれを「手に入れ」たんだ。イーノには、冒険心やユーモアのセンスがあった。僕も他の人達も、彼が僕たちをバックアップ・バンドに、アイデアの種として欲しがっていると気づくまでは、一緒に仕事をするのは素晴らしかった。でも彼は、実際に曲を「書いて」いたわけじゃないんだ。オーケー、もう十分だろ。

かなりの当て擦りですが、まぁ、ある意味においては正直なところかもしれません。イーノから言わせるとまた違うと思いますがね。

で、このアルバム「Speaking In Tongues」です。今までと比べると驚くほどポップだし、開放感があるといってもいいくらいなのですが、この鍵はこのアルバムの参加メンバーにあるんじゃないかな。このアルバムの多くに「Stop Making Sense」に出演していた人達が加わっているんです。
「Stop Making Sense」の映画をご覧になった方はおわかりだと思いますけど、あの4人ではないTalking Headsは緊張感があるけど、実に楽しそうなんだなぁ。
ビートルズにおけるビリー・プレストンではないですけど、新しい血を入れることで(一時的にではありますが)新しいバンドとしてTalking Headsが生まれ変わったかのような印象を受けます。
おまけのDVDに”This Must Be The Place”のヴィデオが入っているんですけど、「Stop Making Sense」と全く同じメンバーがバーンさんの家(?)でホームパーティを開くというシチュエーションなんです。
このヴィデオでTalking Headsを初めて見る人はバーニー・ウォーレルやアレックス・ウィアー、スティーヴ・スケールズもHeadsのメンバーであると思ってしまうのではないかというくらいしっくりしています。バーンさんが一番前面に出るのはしょうがないとしても、他の3人と後からのメンバー(バックヴォーカルのリン・マーブリィやエドナ・ホルトなんかも)も全く同列に扱われています。このヴィデオがこの時期のHeadsを象徴しているように思いますが考えすぎでしょうか?

「Stop Making Sense」のアルバムを聴いた耳でこのアルバムで同じ曲に接すると、かなり物足りないものがあります。「Girlfriend Is Better」(例のビッグ・スーツでバーンさんがパフォーマンスする曲です)はゆるくてびっくりするくらいです。
でも”New”Talking Headsが到達した完成型が「Stop Making Sense」のバージョンなんでしょう、きっと。
ですから「Stop Making Sense」と「Speaking In Tongues」は二つ合わせて完成型と考えた方が良いのかもしれませんね。
「Speaking In Tongues」を新メンバーで創り上げることでイーノからの呪縛を乗り越え、「Stop Making Sense」でライヴ・バンドとしての頂点を極めた後、この”New”Talking Headsはあっけなく解散、再び沈黙の時期に入ることになります。

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このアルバム 発表当時にラウシェンバーグがデザインした限定パッケージが発売されたのですが、それを模したとおぼしきデザインのCDレーベルでした。

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コメント

US盤LP初回プレスの透明プラスチックジャケットをCDで再現してくれたらかなり驚きだったかも

"Burning Down the House" の奇妙奇天烈なシンセの音 (Bernie Worrel?) が好きでした

投稿: Krush Bros. | 2006年5月17日 (水) 22時47分

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