ディア・ゴッド、プリーズ・ヘルプ・ミー Dear God Please Help Me
Morrisseyの「Ringleader Of The Tormentors」です。
うーん語りにくいなぁ。もともと歌詞を読み込むほうではないですからね。The Smithsをリアルタイムで聴いていた頃はもう必死に読んでいたものですが(対訳をね)。
今回は日本盤を購入していたので久しぶりにぱらぱらと眺めてみました。
おもしろいですね、歌詞。その中でも印象に残ったのは "Dear God Please Help Me"。とても美しいバラードなんですが、中身は結構きついです(ごめんなさい、対訳を引用します)。
心を操られたまま
ぼくはローマを歩いている
神さま 助けてください
何に心を操られているかというと.....
ぼくの両足の間には
火薬樽がぶら下がっている
神さま 助けてください
もちろんこの「火薬樽」でしょう。相変わらず際どいです、モリッシー。「火薬樽」に振り回されている主人公(モリッシー?)におそらく神様は手を差し伸べてはくれないのでしょうね。その揚げ句、主人公は神さまさえ疑い始めます。
そして彼はぼくの膝に手を置いて
身振りでぼくに合図する
神さま あなたの身にも
こんなことが起きたりしたんですか?
神さま、あなたも私と同じで「火薬樽」に悩まされているんではないのですか、とでも言いたそうです。
今 ぼくは君の両足を広げさせて
その間に自分の足を割り込ませる
神さま もしもできることなら ぼくはあなたを助けます
恋人と愛し合っているときに主人公は神さまのことを考えています。ここでの「助けます」は文字通り「救出する」ことではなくて、「火薬樽」を満足させるお手伝いができますよ、ということですね、おそらく。そして最後の一節で、
そして今 ぼくはローマを歩いている
身動きする余地さえなくても
心は解き放たれている
この最後の一節を読むと、主人公が助けを求めているのはあくまでも "肉" の部分であることが分かります。精神は神さまの世話になる必要は全くないよ、ということですね。曲のタイトル「Dear God Please Help Me」からすると「Heaven Knows...」系の "惨めなぼく" を歌ったものかな、と思っていたのですが全く逆でした。
でもここまで言っちゃったら、宗教にまじめな人たちからは総スカンを食っちゃうだろうなぁ。ここでの神さまはどうしても磔にされた人を思い浮かべちゃいますからね。
相変わらず権威に盾ついてます。最近は丸くなったと言われるモリッシーですが、いえいえ、健在ですよ。
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コメント
こんばんは。トラバありがとうございます。
前作では「イエス・キリストを赦した」と歌ったモリッシー、今回は「神」ですからねー。
ますます磨きがかかってます。
投稿: glasshouse | 2006年10月 5日 (木) 21時09分
こんにちは、glasshouseさん。
確かに「周りを退屈させない男」ですよねぇ。
投稿: るき | 2006年10月 5日 (木) 21時52分