イフ・アイ・ワー・ア・グルーピー If I Were A Groupie
出張からの帰り道、新書を読みました。
追っかけ(グルーピー)日記ですね。
グルーピーといえば、一般的にはロックスターなんでしょうが、作者の朽木ゆり子さんの場合はフェルメールの絵画ですね。
みうらじゅんさんは「見仏記」でそれこそロックコンサートになぞらえていましたね。
やっぱり楽しそうなんだなぁ、この旅。もちろん絵画を鑑賞することにも喜びを感じているようなんですが、一番この人が喜びを感じているのが「絵の謎解き」なんですよね。
知ってました?例えば楽器が描かれていればそれは「愛」のモチーフだとか、風俗画の中にキリスト教的教訓が描かれているとか。それを学者さんがいろいろ研究してるんですよね。あとX線写真を撮ってはじめにどんな絵が描かれていていたかとか研究してあるんですよね。
これってどこかで聞いたような話だな、と考えてみたら、「ビートルズ」ですよ、「ビートルズ」の研究!いろいろ出てるじゃないですか研究本、何月何日に誰がスタジオに入ったとか、どのテイクが使われたとか。半端音楽マニアの私でも調べてしまいたいキモチは何となく判るかな。
作者自身が研究したというわけではないですけど、読み込んでるなぁ、研究本を。それに対して、実物を見た感想を素直に、でもけっこう鋭く突っ込んでいくのがこの本の醍醐味(隠し味が地元学芸員のコメントかな)。
<窓辺で手紙を読む女>が展示してある絵画館の学芸員に彼女はこう質問します。
私はナイトハルトさんに、テーブルの上にのっている皿が傾いていて、果物がこぼれているのはなぜなのか聞いてみた。
いや立派です。これぞグルーピーの生きる道。私もCDをもっと聴かねばと反省いたしました、はい。
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