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2007年7月23日 (月)

インサイド・ストーリー The Inside Story

映画見てきました。「ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団」。

映画としてはよくできていたのではないでしょうか。ただ、原作を読み込んでいる人には物足りないというのもよく分かります。映画には上映時間というものがありますから原作を忠実に再現するというのはまず無理。前作の方がはしょり方は上手だったかな、とも思いますが、今回は前作のような派手な場面が少なかったし、心理描写的なものが多かったのでその制約を考えると脚本、監督は健闘したと言って良いでしょう。原作読んでいる時は、派手な展開が全く無かったので、これで映画になるのかな、とある意味ハラハラしましたが、最後に魔法の戦いが始まったのでホッとしたくらいです。

映画は当然のようにヒットしそうですが、成功の秘訣は、演技陣と原作の登場人物のイメージが驚くほど近いことにもあるのではないでしょうか。今回登場したアンブリッジ先生はホント原作のイメージ通りだったし。

映画の帰りには6作目の「謎のプリンス」をTSUTAYAで購入。さっそく読み始めたりして。そうそう、シリーズ最終巻の「The Deathly Hallows」がすでに本屋に並んでましたよ。ちょっとびっくり。

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2007年7月22日 (日)

イッキー・サンプ Icky Thump

か、か、かっちょいぃ〜。The White Stripesの新譜「Icky Thump」のことであります。

このアルバムと一緒にくるりの新譜もゲットしたのですが、「ロック度数」でいくと、くるりはちょっと分が悪いですな。

私はどちらかというと、割とお行儀の良い音を好むのですが、やっぱたまにはこんな「がつーん」と来るようなの聴いとかないとねー。乱暴なギター(でも案外ニュアンスに富む)、音のでかいうるさいドラム(「あんたがギターそんなに鳴らすんなら、私も叩くわよ」風)が鈍った耳に心地よいです。

後このアルバムのポイントはほどよい「うさん臭さ」だなぁ。「Conquest」という変にスパニッシュ風の曲があるのですけど、これが「うさん臭い」。ロッキン・オンでは「ホワイト・ストライプ史上、最大のドラマ性と壮大さを持った楽曲に仕上がっている」なーんて書いてありましたが、違うでしょう。本人達は大まじめかもしれないですが、一生懸命にやるほどおかしいというか、あやしいというか、ね。でもロックってそんなもんじゃないでしょうかね。パクったりパクられたりとか、クラシックを取り込んだりオペラを取り込んだりとか、ウソ臭いエスニックとか、そんなもんでしょう。大御所といわれるヒトたちもね、今は名作とか定番なんていわれてますが、えらいことやってきてますよ。クィーンなんてその最たるものだし、ビートルズだってストーンズだって、キワモノすれすれやってきてるからね。

このヒトたち、アルバム毎に良くなってるよな。それと一緒にアルバムジャケットの衣装代がだんだん高くなってる風だなー。

このアルバムは今年後半のヘヴィーローテーション入り決定ですね。

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2007年7月21日 (土)

ドラマ Drama

なかなか進まない今年前半の積み残し一掃シリーズ、今日は「帰ってきた時効警察」です。

前シリーズは全く見ていなかったのですが、何となく今シリーズから見てしまいました。テレビドラマをはじめから最後まで全部見ちゃったのは「新撰組!」「タイガー&ドラゴン」以来かなぁ。
私、麻生久美子さんがたいそう好きなのです、実は。彼女見たさと「面白ドラマ」の匂いがなんとなく漂ってきて見てしまったんだな、全話欠かさずに。

で、「帰ってきた時効警察」ですが、全般的にとても面白かった。脚本に関しては、良いのか悪いのかよく分かりませんが、出演者のキャラクターと演出のテンポが私のツボにはまりました。
(第8話のオダギリ君が監督した回はちょっと苦しかったですが)

どのキャラクターもこのドラマの中では妙な「必然性」があってとても良かったのですが、やっぱり麻生久美子さん演じる「三日月さん」が最高だったなぁ。彼女、キレイだし、かわいいし、でもなんとなくおかしい感じがするところがたまりません。第4話ではついに歌手デビューしてしまってますが、結構歌がお上手。曲はケラリーノ・サンドロビッチと犬山犬子のへんな歌なんですけどね(ケラリーノ・サンドロビッチといえば「有頂天」ですよね。なつかしひ)。

全然関係ありませんが、麻生久美子さんといえば「SALA」というシャンプーのCMは最高でしたね。YouTubeにもアップされてました。

また見たいなぁ。iTSで発売しないかな。

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オフィシャル本を買ってしまったのだ。

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2007年7月19日 (木)

フー・イズ・イット? Who Is It?

デジタルな小物類が大好きなので、その手の情報はこまめに見るようにしているのですが、この写真にびっくりしたなぁ。

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PHSのウィルコムの社長さんですが、松平健にそっくりだよ。
W-ZERO3 {es} はかなり欲しいけど、次の新機種はiPhoneにします(いつ発売されることやら)。ごめんね。

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マジック Magic

何となく気恥ずかしいですけれど、昨日、ようやく「ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団」を読み終わりました。映画が公開されるのであわてて読んだのです。これまでも全部読んでるしね。

子ども向きとはいえ、やっぱり面白いです。善人、悪人はこれまで通りはっきりしているのですが、ある人を評価する場合、見方によって良くも悪くも捉えられる、ような書き方もしてあって教育上も非常によろしいのではないかと思ったりもしました。

ぷくちゃんさんはもう映画をご覧になったようですが、割と好意的なのでちょっと安心しました。でもこの本の内容を2時間くらいに収めるのはまず無理。どうはしょるかが問題だな。前作はとてもうまくいっていたけど。

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2007年7月13日 (金)

バッド・ハビット Bad Habit

「トレント・レズナーのアメリカ、ライ・クーダーのアメリカ」というお題でブログを書いたら面白いんじゃないかと思いつつすでに3か月。仕事が忙しいことを理由にしていますが、なかなか筆が進みません。

形にしなかったら、はじめから存在しないのと一緒。どんなに良いこと思いついても行動しなかったら思いつかなかったのと一緒だもんなー。「今やろうと思ったのに!」と思って先を越されたことは多々あるのに未だに身に付かない習慣ではありました。

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2007年7月12日 (木)

チャーチ Church

昨日の「クローズアップ現代」でアメリカのメガチャーチについて特集していました。

メガチャーチとはその名のごとくキリスト教の巨大な教会なのですが、球場なみ(それ以上か?)の大きさなのです。そこで週に3回くらい集会をやっているそうです。もちろんお説教だけでは間が持たないので賛美歌をポップス風にアレンジして会場みんなで歌うのですよね。政治的にもその影響力が無視できないそうです。

でも信心深くない私から見たらとても異様。アメリカって競争社会だから何か「よりどころ」を求めてしまうのかな、と単純に考えてしまいましたが....

とはいえ、日本でもスピリチュアルがブームだしね。テレビでも番組たくさんやってるし(あれほど根拠の無いものをだらだら放映してよいのでしょうか)、本屋さんではその手の本が平積みされてるし。
そうそう、以前一緒だった仕事場のおんなのこもすっかりはまっていたのを思い出しました。「そんなのウソに決まってるじゃん」って言ったらすごく怒り出してちょっとびっくりしました。

オウム事件で日本中があれほど大騒ぎしたのがウソみたいですよ。違和感を覚えているのはワタシくらいのものかなぁ。

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サンクス Thanks

自分の思ったこと、考えたことを口に出して伝える。これってとても大事なことって判ってるけど、私にはよくできないことなんです。

ヒトから「ありがとう」とか、「ここが良かったよ」とか言われるのは(あんまりないけど)とても嬉しいものです。でも自分が相手に伝えるとなるとなかなか言えないのですよね。その点、外国の人はさりげなく「サンキュー」って言えてとってもうらやましいです。

私も最近はがんばって、お店で商品を受け取る時や、食事した後お勘定するときに「ありがとう」とか「あの料理はとってもおいしかった」とか言うようにしてます。そうするとなんとかなく後味が良いというか、自分でも「言えたよー」って気分が良くなるんですよね。

そうそう、最近タクシーに乗ったんですが、シートまわりがとてもきれいにしてあって、運転がとても上品だったのです。それで降りる時に勇気を持って「とても快適でした」と伝えると、運転手さんもにっこりして「ありがとうございます」と答えてくれて、なんかしばらく気分が良かったなー。

ズーニーさんのエッセイ(Lesson356 表現者の味方 3)を読んで、そんなことを考えたりしました。

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2007年7月11日 (水)

コールド・ブレイン Cold Brains

脳内メーカーで私のアタマの中身をみるとこうなっているようです。
....(悲)

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2007年7月 8日 (日)

花になる

昨日は「舞妓Haaaan!!!」を観てきました。

いや、笑った。これは面白い。
私、もともと喜劇映画ってどうも笑えないんですよ。ピンクパンサーとかの映画は全くダメ(今まで一番笑った喜劇映画はスティーブ・マーチンの「サボテンブラザーズ」ですが)。その手の映画を見るとおかしいとは思うのですが、なんか入り込めないんです。

ただこの「舞妓Haaaan!!!」はもう息つく暇がなかったなー。いきなり阿部サダヲのハイテンションで最後まで一気呵成ですよ。この映画が成功した大きな要因は彼を主役に選んだことでしょう。どうしたって阿部サダヲと言えば脇を固める役者のイメージが強いですが、「彼を主役で行こう!」というのはなかなか難しい選択だったろうなぁ。でもその期待に十二分に応えています。

阿部サダヲの良いところは喜劇役者(お笑いやコメディアンではなくてあくまでも「喜劇役者」ですね)の所作が板についている感じがするところです。表情からちょっとしたしぐさまで、往年の日本の喜劇役者の系譜につながる感じがするんです。ちょっと出演していた植木等を見てそう思いましたね(ご冥福をお祈りします)。平成にようやく出現した喜劇役者ではないかな。ぜひ、ぜひ、今年の日本アカデミー賞主演男優賞取って欲しいです。

脇を支える人たちもよかったな。堤真一、柴咲コウ(雑なオンナがきれいになっていく過程がよかったね)、生瀬勝久、真矢みき、伊東四郎などなど。個人的に良かったのは小出早織さんかなー。「帰ってきた時効警察」でも良い味だしてましたよね。かわいいし、演技もよろし。

監督(水田伸生)、脚本(工藤官九郎)俳優(阿部サダヲをはじめ出演者がみんな良い)がきちんとそろえばいい映画ができるんだな。金じゃないね。

パンフ買ったらお座敷すごろくが付いてました。ラブリー。

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2007年7月 7日 (土)

ワンス・イン・ア・ライフタイム Once In A Lifetime

デジタル放送番組、コピー9回までOK…総務省が要請へ

9回というのもなんか変な話ではありますが、ま、一歩前進でしょうか。消費者として気になるのはココ。

すでに販売されているDVDレコーダーは、機能面でコピーワンスの制限緩和に対応していないため、従来と同じく1回の移し替えしかできない。

ということは、今DVDレコーダー購入は”待ち”ということでしょうね。最近カタログをいくつかもらってきて検討していたところなので危ないところでした。こういう報道が出たということは買い控えるヒトが多くなるということだからメーカーも逆に大変ですな。

来年にも大幅に緩和され、家電メーカーは対応する機種を販売する見通しだ。

来年か、かなり先だな。新機種が市場に出回るのはいつになることか....

あとこの下りを読むと、日本はいったい誰のためにコピープロテクトをかけているのか、ホント失望します(下線はワタクシ)。

デジタル放送のダビング制限について、海外では、09年のアナログ放送終了を控えた米国でコピー制御が計画されたが、実施されていない。フランスや韓国でもダビングの制限はなく、コピーワンスは日本独特の慣行とされていた。

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2007年7月 6日 (金)

激しい雨が降る A Hard Rain's A-Gonna Fall

熊本はすーごい雨が降ってます。お城のお堀の木が倒れちゃったみたい。町が沈んじゃうよー。

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2007年7月 5日 (木)

オール・グッド・ブックス All Good Books

Google ブック検索」なるものがいつの間にかはじまっているではないですか。

世界中の書籍をすべてスキャンして検索できるようにする、ということで波紋を呼んだサービスですね。結局、著作権のうんぬんかんぬんがどうなったのか知りませんがこれは結構すごいことではないでしょうか。

ためしに私の仕事関係のことばを検索してみたのですが、いくつかひっかかってきますね。でもまだ何だか物足りない感じです。まぁ、まだ始まったばかりですから完璧とはいかないでしょうけど。

これでまた視界が広がることになるのでしょう。使いこなせれば、の話しですが。

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オーケイ Okay

積み残し一掃シリーズ、今日はMacy Grayの「Big」、iTSでゲットしました。

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このヒトは何といっても声!このセクシーでハスキーなボーカルにはなかなか抗えませんね。声だけで平均点は取れるということになるとどういう音作りをするか、センスを問われることになります。
前作は全体にモータウン風味がなかなか良い感じでありました。「When I See You」という超名曲もありましたしね。今回はブラック・アイド・ピーズのウィル・アイ・アムのレーベルに移籍してウィル・アイ・アム本人も数曲プロデューサーで参加しているということだったのでちょっと嫌な予感。というのも、私、2年前、ブラック・アイド・ピーズのアルバムをワーストに選んでいたのでした。聴いていると「頭悪くなりそう」とまで書いてしまってました。
でもその心配はありませんでしたね。なかなか良いのですよ。生音と打ち込みのブレンドですが全体に音の味付けは控えめ。生音の方が似合いそうに思っていたのですが打ち込み系もかなり良いのです(ソウルフルな声に打ち込み系というのはYazooで実証されてましたね)。たまに下品になりそうな瞬間もあるのですが、ぎりぎりで「こちら側」に留まってます。

いろいろな可能性を感じさせるヴォーカリストです。次はノラ・ジョーンズっぽく、しっとり路線でどうでしょう。

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2007年7月 4日 (水)

サバイバリズム Survivalism

今年も半分が終了ですね。いろいろな今年前半の積み残しを少しずつ書いていきます。

今日はNine Inch Nailsの「Year Zero」。

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どうも私は悪い先入観で、Nine Inch Nailsならびにトレント・レズナーで連想するのが
「黒」「夜」「闇」「悪」
というネガティブなイメージばっかりなんです(マリリン・マンソンをしもべにした悪の総統みたいな感じ)。

はじめてNine Inch Nailsを聴いたのが前作の「With Teeth」だったのですが、聴いてみると思ったよりもまっとうというか、なかなかかっこいいロックではないですか。特にこのアルバムの「The Hand That Feed」はiTSでミュージックヴィデオを買ってしまうほど気に入ったのでした

それでiTSのsaleの時に「The Downward Spiral」を買ったのですが、これは恐くてちょっとダメでしたね。ちゃらちゃらちゃら....と小さい音からいきなりどーんと大音量。もうなんかつらかったです。でもこれが最高作らしいので世の中の評価はわからんものです(と言うか、自分に合わなかっただけか)。

まぁ、それで今作なのですが、良いですよ、これは。だってかっこいいです。特にアルバム後半は硬軟取り混ぜぐいぐい来ますね。以前のハードでひりひりした感じが好きだった人には物足りないかもしれないですけど私にはこの位のハードさ具合がちょうどいいな。

あと今回は(いつもそうなの?)歌詞が政治的な内容らしいですが、輸入盤でゲットした私にはよくわかりませんでした。よくわからないのにアレですけど、アルバムジャケットからするとリーダー無能によるアメリカ版「格差社会」みたいのものでしょうか?

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skysongさんのブログによると

Year Zeroの怒りの対象は、一連の歌詞からも一目瞭然なように、白い家の楕円形の部屋で執務する、イニシャルGの人物(G.B.ね)。ここ数年、その人物を批判する曲やアルバムは色々あったと思うのですが、アルバム全体を通してストーリー性が感じられる点、歌詞だけでなく音像そのものが強烈に主張している点で出色ではないでしょうか。

とありますから、歌詞が分かれば魅力倍増ですね(日本盤には歌詞カード付いてるのかな)。

それとですね、私と同居の方(女性)がトレント・レズナーに惚れちゃったみたいでね。NINの1stからアルバム全部買ってきてしまいましたよ。あとこの前の来日公演(大阪)まで出かけてましたよ。トレント様ったら女子にもてもて。ふーっ。

 

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2007年7月 3日 (火)

眠そうな二人 Two Sleepy People

恋愛睡眠のすすめ」を鑑賞しました。監督はミッシェル・ゴンドリーです。ビョークのPVの監督だとかの説明はいまさら不要ですよね。前作の「エターナル・サンシャイン」も最高だったですし。

それで今回の作品ですけど、よかったですよー。かわいいモノ好きにはたまらん映画ですわ。夢の中のシーンがたくさんあるんですが、そのセットがとてもチープ。人形を一コマずつ動かすアニメーションの手法を使われていていちいちかわいいわけです(段ボールでできていたクルマ欲しいな)。

この映画のストーリーは、自分の父親の死をきっかけに別れていた母の住むフランスへ帰ってきた男の子(ガエル・ガルシア・ベルナル、「バベル」に出ていましたね)のお話しです。フランス語はうまく話せないし、母親が探してくれていた仕事も自分の思っていたものとはちがっていて、なかなか周囲と溶け込めない男の子。アパートのお隣にシャルロット・ゲンズブールが扮する女の子が引っ越してきて彼女に恋をしてしまうのです。男の子はさえないのですが、うまくいかないのかというと案外そうでもないのです。ところがこの男の子は眠っちゃうと妙な夢を見てしまうので現実か夢か境目がはっきり判らなくなってしまって、うまくいきそうなのに自分でぶち壊してしまったりするのです。

男の子の一連の変な行動(や夢)を見ていると「母親の存在感の薄さ」を感じてしまいます。まず母親の出演シーンが少ないし、出演したと思ったら母親が自分の知らないオトコをボーイフレンドにしていて、それを鬱陶しく思ったりする場面なのです。もうひとつ象徴的なシーンがありました。フランスへ久しぶりに帰ってきたら、もともと自分が使っていた部屋はもとのままにしていてくれたのに、ベッドは小さいままで、窮屈で寝心地が悪い、というオープニングでした。つまり、成長した自分、等身大の自分を見てくれる母親ではなかったということが如実に表れています。

その欲求不満が女の子への行動に現れてしまっているようでした。女の子の部屋に忍び込んで何かエッチなことでもするのかと思えば、彼女が大事にしているぬいぐるみの馬を動くように細工したりします。その忍び込んでいるところを女の子に見つかってしまって気まずくなりますが、理由が分かると女の子はあっさりと許してしまいます。
女の子に向かって一緒にオブジェ(それも変な)を創ろう、と提案すると意外にもあっさりOKだったりもします。

つまり女の子は男の子のなかでは母親の不在を埋めてくれる役割のようです。それは最後のシーンに象徴的でもあります。

女の子が自分を愛してくれないと(一方的に)勘違いしてしまって、メキシコに帰ると言い出すのですが、さすがに女の子も怒ってしまってけんかになってしまいます。「いったいどうして欲しいの?」と問い詰められた男の子は「頭をなでて欲しい」と答えて、けんかの途中なのに眠ってしまいます。そして頭をなでられながら美しい夢を見る(この夢は「自分的に」最高に美しいシーンでした。ホントとっても良いのです。かなりじーんとしました)ところで映画は終わります。

そして、この映画に強く惹かれる私も実は誰かに甘えたがっているのかな、なんてことも考えてしまいました。

前作の「エターナル・サンシャイン」の方が映画としては「ちゃんとしてる」かもしれませんが、何回も見たくなるのはこっちかなー。

この映画のプログラムです。上の方で赤い糸で綴じてあってレポート用紙みたいになってます。カワイイつくりです。

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男の子が「70歳になったら結婚してくれる?」と電話口ですねて尋ねるシーンもあったな。かわいかったな。

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